真空断無弾

日々の色々な事柄の忘備録的感想。戯言。

映画化。しかし岡田准一では顔が整いすぎている。「ザ・ファブル(17)」

もう少し、ヤンキー顔で目つきの悪い奴がいい。そんな気がするが。どうだろう?

 

 とは言うもののやはり商業的な問題もありビジュアルも重要ということなのだろう。

言うほどビジュアル的にはそんなに遠くない。しかし、映画化か。どこと無く、映画というよりはVシネの匂いを感じる作品だったのだが。そうか映画か。Vシネじゃないんだ。しかし凄腕暗殺者の市井でのトラブル生活譚がスクリーンで見られるということで密かに期待している。見に行くかどうかは別として…。

正しいアップデートです。「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」

すごくそう感じた。アナログからデジタルへ。ボードゲームからTVゲームへ。時代の流れですかね。

 

 

ゲームに取り込まれてそこから抜け出すためのひと悶着を描く本作。基本ティム・ロビンス版とコンセプトに変更はない。ボードゲームもといすごろくからTVゲームに変わり、主人公たちの年齢がローティーンからミドルティーンに変わったくらいか。前回と同じくゲームから抜け出すために悪戦苦闘しつつ人間としての徳を高めていく展開。捻りはないけど面白い。特に問題児集団の主人公達のゲームに取り込まれる前と取り込まれた後のキャラクターのギャップが非常にあざといけれど上手い。別人格になりきるドウエイン・ジョンソンやジャック・ブラックをきゃっきゃうふふと楽しむのが正しい見方でしょう。

 

しかし興味を引くのはボードゲームからTVゲームソフトへの進化の件。要はゲームに意志があり、「ボードゲームなんか誰がするかよ」と言う問いかけに対し、見事なアンサーをかます。正直、最初はゲームプレイと同時にプレイヤーを取り込むトラップ系のマジックアイテム的な何かだと認識していたのだがどうも違うよう。明らかに自立思考型のアイテムでプレイヤーを取り込むことを目的にしている。となると当然人を取り込む必然があるわけで…などと妄想が捻る感じで非常に良いと思う次第です。

ノスタルジックなおぼろげな記憶。「しいちゃん、あのね (4)」

作中で作者も指摘してるが、某国民的人気漫画に似てるというのは、その題材ならば避けては通れぬ所だと思う。気にせず突き進んで欲しい。面白いから。

 

しいちゃん、あのね (4) (ニチブンコミックス)

しいちゃん、あのね (4) (ニチブンコミックス)

 

 エロとお下劣ネタがメインな本作ですが、時折挟んでくる幼年期の記憶あるあるネタが個人的にツボだったりする。本作でいえば夏祭りの回がクリティカルだった。特別なイベント事よりも不意に家族で行った飲食店とかでの何でも無い出来事をずっと覚えているって言う件に激しく同意する次第です。

半年経ったが相変わらず聞き続けている。「ソングライン」

本当に素晴らしい。

 

 去年の9月に発売されてはや半年。相変わらず聞き続けている。

らしさを出しつつ現在進行形であることも示す。単純だけどそれって難しい。でもそんなハードルを軽く越えて来る。素晴らしいアルバムだ。

 

これは相当いい。言いたいのはそんだけ。

このクオリティのギャグ漫画を16巻まで続ける凄み。「ヒナまつり 16」

クオリティがほとんど下がらない。正直凄い。 

ヒナまつり 16 (HARTA COMIX)
 

 サイキック少女とインテリヤクザの物語も16巻目に突入。しかし時は経っても精神はそのまま据え置き状態で相変わらずアホなまま。変わったのはサイキック少女が女子高生になったぐらいか。物語開始当初のテンションのまま辿り着いた16巻。その間アニメ化されたりして知名度を上げたはずだが良い意味でくだらないままです。最高。正直このアホの鮮度を保ちながらここまで続けるのは凄まじいの一言に尽きます。

私にとってのP・J「さまよう魂たち」

P・J。すなわちピーター・ジャクソンのことである。

 

私にとってのピーター・ジャクソンは「乙女の祈り」でも「ブレインデッド」でも「怒りのヒポポタマス」でもなく「ロード・オブ・ザ・リング」でも「ホビット」でも「キングコング」でもない。…正直言うと全部好きだが、そのなかでも特に…

 

 …これの人だったりする。

 

ひょんなことから幽霊が見えるようになってしまった男の顛末なのだがとにかく面白い。肩肘張らないその作風が最高だったりする。格調とか格式とか全部取っ払ったところにある作品を私は好む。これは正にそのど真ん中の作品でただ楽しい。

 

主演のマイケル・J・フォックスも最高だが、コメディーリリーフ役たるダマーズ捜査官ことジェフリー・コムズが反則的に素晴らしい。猟奇的かつ狂信的。そんなん、どうやっても惚れてまうやろ。反則だ、愛し過ぎる。ラストのオチまで最高なキャラクターだ。

 

誰も救われない世界。「不死の稜線 2」

一つ疑問がある。非モテで童貞で、女から誘われて、がんがん腰を振っちゃう男子高校生でも相手を愛さない奴はいるんじゃなかろうか?などと野暮なことを考える私がいる。

 

 

不死の稜線 2 (ハルタコミックス)

不死の稜線 2 (ハルタコミックス)

 

 不死の世界。FPSにおけるコンティニューに似ている。死ねばフルリカバリーでの復活。リザレクション。ゲーム感が強い。死ねば復活する。それが重要な世界。

 

不死の世界での愛とか死とか人間の暗黒面をこれでもか!と見せつけてくれる本作ですが、次巻で完結との事。その後新シリーズが始まるのか、「猟犬」に戻るのか。まだ話しを畳めないと思うというか畳まないで!と願う次第です。

 

ラストの場面。主人公の頭で理屈は分かっていても、感情がそれをゆるるさん感じは分からんこともないがそれを言っちゃあ御終い感が強い。大体自分でけしかけておいてそれはない。一番辛いのはヒロインでしょと全力の突っ込を主人公に入れたくなる。独善的な童貞高校生の論理って客観的に見ると小さい。でもそれが若さってやつなのかも。時の涙は見えんがな。もっとも達観しすぎの若年寄でもし引くが。要は恋が冷めてからどう転ぶかが勝負な訳で、その着地点がどうなるのか凄く気になる感じ。拗らせるのか悟るのか、それが問題だ。ぐう楽しみ。

盗まれた男の亡備録。

昨年末の話である。自宅アパートにて自転車の盗難にあった。原因は鍵のかけ忘れである。迂闊であった。某日の日曜日の所用で出かけている間に起こった盗難だった。夕方、帰宅時すぐに異変に気づいた。あるべき物が無いと。自室前に駐輪していたはずの自転車が無い。忽然と姿を消していた。ああ、やられた。私はすぐさま最寄りの交番へ盗難届を出しに行こうとと考えた。しかし交番の場所が分からず焦ってしまう。何たる迂闊。何たる平和ボケ。日々の危機管理の無さが此処に極まっていた。こういうときネットは超便利なツールであると痛感しする。調べれば大抵のことは分かる。ネットで最寄の交番の場所を確認しすぐさま向かう。最寄の交番は自宅より徒歩10分ほどの所にあった。己の不明を恥じる。

 

交番に到着したのは日も傾きかけた夕刻時であった。到着しものの中に人影はない。不在の様だ。交番に設置された警察署に直通の電話で連絡する。対応の者の指示に従いしばし交番で待つ。闇が深まる静寂の中で交番に1人座って待つ。10分ほど待つと警官が登場。簡単な状況説明と盗難届を申請行う。この時は自転車の防犯登録番号と印鑑があった方が良い。手続きがスムーズに済む。そんなこんなで30分程で手続きは全て終了。帰りがけ警官に声を掛けられた。盗んだ奴が一番悪いですが、鍵の掛け忘れには注意してくださいね。ぐう、正論。頭と胸が痛い。

 

やるべきことはやった。が、もう出てこないだろうと諦めていた。過去にも2度、自転車盗難の被害にあっているが結局出てこなかったから。それから3日後、携帯に見知らぬ番号から電話があった。すぐにはぴんとこなかった。出ると、警察からの電話であった。なんと自転車、発見との事。早めに回収にこられたしとの通達であった。もう出てこないと諦めていたので驚く。嬉しいサプライズは珍しい。しかし、警察署は遠い。今の私には足が無い。地下鉄に乗り警察署へ午後10時ごろ赴く。当たり前の話だが警察は24時間営業である。闇の中、明かりが煌々と輝いていた。署内の人は少ない。無線通信が飛び交う所内で担当の警官を少し待つ。現れた担当の警官より、発見の状況と事情説明を受けその後の対応について問われる。自転車を盗まれたことによる損害賠償訴云々の話しだ。正直めんどくさいので出てきたのでOKとする旨を伝える。その後若干の書類申請とそれに必要な写真撮影などを済まし手続き完了、30分程で解放される。

 

帰ってきた自転車はサドルの位置が下げられている以外は元のままだ。煌々と輝く警察署を背に暗闇の中、サドルの位置を戻し、自転車にまたがった。そして暗闇の中にダイブする。一路、自宅へとペダルを回した。

 

今回の教訓。とにもかくにも、鍵の掛け忘れはご用心。そんなとこ。

トランスフォームしてハリソン・フォードに至る序曲。「ハン・ソロ」

そこそこ面白い。

 

ハン・ソロという名を聞くたびに頭をよぎるのはハリソン・フォードの顔。さほどSWに思い入れの無い私でも即座に脳内変換されるコモンセンスである。しかし時は残酷だ。若きハン・ソロを演じるには彼は年を食いすぎた。ゆえに新たなハン・ソロが必要となり、白羽の矢が立ったのがオールデン・エアエンライク!なのだがどうも皆さんあまりお気に召さなかったようで…スター・ウォーズスピンオフ第2作目にして打ち止め決定作品となってしまった。本作は不憫な作品である。興行的には大敗北。でもそれは作品の良し悪しよりもディズニーの映画公開の戦略ミスのような気がする。要は前作からのタイムラグが無さすぎた。エピソード8から半年ぐらいしかたってない。要はまだ皆さんお腹一杯なのだ。この映画そこらへんですでに損してる。無論前述のハン・ソロ配役問題もある。理屈では分かっていても感情的にどうしようもない事だってある。でも彼は年を取りすぎたのだ。仕方のない事なのだ。

  

話は若きハン・ソロの冒険譚。ただのハンからハン・ソロとなり宇宙に繰り出すまでの物語だ。今時珍しいほどの王道SF冒険活劇で、金をかけた映像と安定感がある。しかし裏返すと映像が綺麗なだけの読み筋だらけのフックの弱い凡庸なストーリーともいえる。チューバッカとの出会い、ミレニアムファルコン号との邂逅など話しのツボは押さえている。正直、話自体に驚きはないが良くはできているのだ。大惨敗するほど酷くない。上映時期さえもっと調整できれば…と思わずにいられない。やはり不憫な作品なのである。

勝利したからといって特別な何かを得るわけではない。

なのに気分が上がったり下がったり。もう大変である。

 

バイエルン 1-3 リバプール

 

たとえこの試合だけだとしても、贔屓のチームの方が優れているというこの厳然たる事実。素晴らしい。勝利した事で得る優越感と喜び。これに勝る物は無い。自分のことでもないのに誇らしく嬉しい。まあ、それも次の対戦相手が決まるまでの束の間の時間だけ。負けるとそのと同等の負の感情を喰らうことになるのだが…。

 

日常、生活しているだけでは中々得られぬ正負の感情。得られるのはそれくらいか。

でもそれで十分だと思うのだ。

熱中できる物がある者は幸せである。「はっしっこアンサンブル(2)」

例えどんな物であれそう思う今日この頃。でも法に触れないものに限る。

 

はしっこアンサンブル(2) (アフタヌーンKC)

はしっこアンサンブル(2) (アフタヌーンKC)

 

 前作「げんしけん」はオタクの大学生グダグダライフを描き、本作は工業高校生の合唱ライフを描くらしい。

 

物語の基本構造は前作と同じでオタクが合唱になっただけなのだが、こういった物語を書くのが非常に上手い。

要は何かに熱中する者、何かに熱中していく過程にある者、それを取り巻く者達の心の機微を描く群像劇なのだが、熱中する何かというのが今回は合唱。本作は主人公を含め登場人物達がそれぞれ適度にコンプレックスを持っていてそれらを合唱というツールで昇華する様を時としてシリアスに、ユーモラスに描いていく。コンプレックスが最大の長所、武器と化すというのは良くあるパターンで王道展開なのだが、それでもそれが心地いい。作者の掌の上で転がされている。ある意味最高の状態にあるわけで先が楽しみな作品だ。

 

ちなみに個人的に一番好きなキャラは長谷川さんだったりする。

天国と地獄。

勝てば天国、負ければ地獄。贔屓のチームの勝敗が今週の気分を左右する。別に贔屓のチームが勝ったところで我が身に実益がある訳でもないのだが、勝てば味わえる何とも言えぬ幸福感。素晴らしい。心が豊かになるこの感じ。最高である。

 

裏返せば負けると絶望と悲しみしかない訳なんですが…。

 

名古屋グランパスオフィシャルイヤーブック2019

名古屋グランパスオフィシャルイヤーブック2019

 

 ハイリスク、ハイリターン。

豊かな心の為に勝利を信じるのみ。いや、念じるのみか?

 

我が贔屓はグランパスリバプール

 

今週は気分よく過ごせそうだ。少なくとも木曜日の早朝までは…。

 

狩猟を忘れた奴はただの異星人。「ザ・プレデター」

やっと見たんだけど期待したのと違う。

しかし面白かったというジレンマ…。

 

ザ・プレデター 2枚組ブルーレイ&DVD [Blu-ray]

ザ・プレデター 2枚組ブルーレイ&DVD [Blu-ray]

 

プレデターの面白さとは何か?と問われたならば、主義とか思想とか目的だの理論だの理屈はどうでも良くて、とにかく強い獲物を狩りたい。ただ狩りたい。狩猟本能の赴くまま、己の命や危険を顧みず獲物を狩猟し続ける狂気の様が、怖くて恐ろしくて可笑しかったのではないかと思う。確かに科学力、火力で勝るとはいえ明らかにやばそうな個体、シュワルツネッガーやエイリアンを、自らの保身を考えず躊躇無く狩りにいくさまは理屈や常識を超えた怖さがあり、その無鉄砲さが最大の魅力だったように思う。同胞が狩られても狩った者こそ正義的な、常識の境界を越えた基準で思考する戦闘狩猟宇宙人という孤高のキャラが私の心の琴線に触れていたく惹かれたわけなのだが…。

1・2作目までは正にその点を満たした満足のいく物だったのだが、スピンオフやらシリーズを重ねるごとにその魅力が少なくなってしまった感は否めない。

ゆえに本作には相当期待したのだが、残念ながら間逆の方向に行ってしまったようである。本作のプレデターは相当に考えてしまっているし、どうやら思想も目的も意思あるようだ。嗚呼、これは私の求めたプレデターじゃない。

これじゃない感がすごく強いんだが、しかしつまらない訳でもない。

腕は立つけど頭のイカれたポンコツ独立愚連隊のノリが何ともチャーミングで私の望みとは違うベクトルで面白いのだ。やるなシェーン・ブラック。というかここ最近の、ダメなおっさん達が意地と筋を貫き通すという手癖の強いシェーン・ブラック節だった。

 

うーん。面白かったんだけど、これじゃないんだよなぁ…。

いや面白かったけども。

ジェフリー・ディーン・モーガンが全て。「ランペイジ 巨獣大乱闘」

 人災で獣がでっかくなっちゃって、ドッタンッバッタンの大暴れ。その中の1匹、巨大化したゴリラのジョージとロック様ことドゥエイン・ジョンソンの種を超えた友情を主軸にしたパニック物…

 …なのだが、私にとってはジェフリー・ディーン・モーガンが全ての映画であった。

そう。「ウオッチメン」でコメディアンを演じていたオッサンの人だ。彼の演じるラッセル捜査官が相当格好いい。

飄々とした物腰で超法規的な決断も独断でかますそのスタイルは相当ユーモラスで素敵だ。やたらと「クズ」に拘る件やら頭の柔らかい昼行灯国家公務員スタイルとか…何かに似てるような気がした。そこでふと閃いたのが、パトレイバー後藤隊長だった。すごく似てる。よく見ると風貌も似てる。凄い。

 

そんな訳でハリウッドでパトレイバーをリメイクする機会があれば、後藤隊長役にはジェフリー・ディーン・モーガン氏に、ぜひともお願いして欲しいと切に願うしだいである。