真空断無弾

日々の色々な事柄の忘備録的感想。戯言。

「俺たちのフィールド」全㉞外伝①熱いのは嫌いじゃないし暑苦しくても全然大丈夫だが・・・・。

正直暑苦しくてクサすぎる。浪花節を超えた超難波節節。そこに耐性があるかないかで評価が変わる。リアルタイムでは物語途中で断念してしまったが結末は気になっていた…。因みに私はリザーブドックスの件で挫折したのだが、今回最後まで読み倒したよ。

 

村枝賢一作品。1992年~1998年まで週刊少年サンデー誌上にて連載されたサッカー漫画。全34巻プラス外伝1巻の合計全35巻(コミックス版)の大長編…。

 

 憧れのサッカー選手であった父を交通事故で亡くした主人公高杉和也の少年サッカーからワールドカップまでの道程とその後を描くフットボール群像劇みたいな話。

 

Jリーグ発足の2年前から連載が始まり、Jリーグの黎明期やW杯の日本代表の初出場なんかと連動して連載されていた作品だったのを覚えている。当時はサンデー買って読んでたなー懐かしい。同時期はJリーグ発足の盛り上がりもあり、やたらと少年誌でサッカー漫画の連載が多かった気もする。本作もその中の一つ。ただサッカー的な描写は漫画チックで大味だった印象を持っていたのだが、今回読み返してみてそれを再認識した。うん。何かね大味なサッカーなんですよ。改めて読んでもその認識は変わらなかった。微笑ましくはあるんですがね。作中は当時でも突っ込みを入れたくなるような話が多く、良い意味でも悪い意味でもマンガマンガしている。

 

個人的に漫画において重要だと思っているのが作品の中の現実感と言う奴だったりする。ミソなのが本当の現実ではなく、その物語の中の現実と言う所。要は作中ではそれが現実!と感じさせてくれるかどうかだと思う。その現実感と言うのが序盤から中盤まではギリギリアウトな感じで描かれていて、後半は完全アウト!みたいに当時の私は感じた。これがキツク当時の私は読むのをやめてしまったのだが、今回読み返してみるとこれはこれでありだなとも思えた。…これは単に感覚が劣化したのか読み手である私の懐が深くなったのかはさておき、最後の最後の外伝まで楽しく読むことができた。

 

結論的には面白かった。サッカー描写はさておき、この作者の真骨頂はそういう所ではなく、熱い人情話的な所なんだと思う。冒頭にも書いてけど基本、難波節な人なんだろう。この作者の作風から言ってもそっちの話がメインで書きたい人なんだろうと感じる。最終的にこの作者が仮面ライダーを書くとこに行き着くというのは個人的には超納得な感じだったりする。

 

 

 キャラで好きなのはダミアン・ロペス、騎場拓馬、伊武剣輔かな…。濃いな…。ぎゃふん!