真空断無弾

日々の色々な事柄の忘備録的感想。戯言。

盗まれた男の亡備録。

昨年末の話である。自宅アパートにて自転車の盗難にあった。原因は鍵のかけ忘れである。迂闊であった。某日の日曜日の所用で出かけている間に起こった盗難だった。夕方、帰宅時すぐに異変に気づいた。あるべき物が無いと。自室前に駐輪していたはずの自転車が無い。忽然と姿を消していた。ああ、やられた。私はすぐさま最寄りの交番へ盗難届を出しに行こうとと考えた。しかし交番の場所が分からず焦ってしまう。何たる迂闊。何たる平和ボケ。日々の危機管理の無さが此処に極まっていた。こういうときネットは超便利なツールであると痛感しする。調べれば大抵のことは分かる。ネットで最寄の交番の場所を確認しすぐさま向かう。最寄の交番は自宅より徒歩10分ほどの所にあった。己の不明を恥じる。

 

交番に到着したのは日も傾きかけた夕刻時であった。到着しものの中に人影はない。不在の様だ。交番に設置された警察署に直通の電話で連絡する。対応の者の指示に従いしばし交番で待つ。闇が深まる静寂の中で交番に1人座って待つ。10分ほど待つと警官が登場。簡単な状況説明と盗難届を申請行う。この時は自転車の防犯登録番号と印鑑があった方が良い。手続きがスムーズに済む。そんなこんなで30分程で手続きは全て終了。帰りがけ警官に声を掛けられた。盗んだ奴が一番悪いですが、鍵の掛け忘れには注意してくださいね。ぐう、正論。頭と胸が痛い。

 

やるべきことはやった。が、もう出てこないだろうと諦めていた。過去にも2度、自転車盗難の被害にあっているが結局出てこなかったから。それから3日後、携帯に見知らぬ番号から電話があった。すぐにはぴんとこなかった。出ると、警察からの電話であった。なんと自転車、発見との事。早めに回収にこられたしとの通達であった。もう出てこないと諦めていたので驚く。嬉しいサプライズは珍しい。しかし、警察署は遠い。今の私には足が無い。地下鉄に乗り警察署へ午後10時ごろ赴く。当たり前の話だが警察は24時間営業である。闇の中、明かりが煌々と輝いていた。署内の人は少ない。無線通信が飛び交う所内で担当の警官を少し待つ。現れた担当の警官より、発見の状況と事情説明を受けその後の対応について問われる。自転車を盗まれたことによる損害賠償訴云々の話しだ。正直めんどくさいので出てきたのでOKとする旨を伝える。その後若干の書類申請とそれに必要な写真撮影などを済まし手続き完了、30分程で解放される。

 

帰ってきた自転車はサドルの位置が下げられている以外は元のままだ。煌々と輝く警察署を背に暗闇の中、サドルの位置を戻し、自転車にまたがった。そして暗闇の中にダイブする。一路、自宅へとペダルを回した。

 

今回の教訓。とにもかくにも、鍵の掛け忘れはご用心。そんなとこ。