真空断無弾

日々の色々な事柄の忘備録的感想。戯言。

久々に痺れた。ハビエル・バルデム。

もともと殺し屋の話しが好きなのだがこれは凄い。噂には聞いていたが確かに凄い。ハビエル・バルデム、彼に尽きる。

 話の筋は単純である。ひょんなことから麻薬取引の金を手に入れた男、ジョシュ・ブローリンが組織に雇われた殺し屋ハビエル・バルデムに追われる話である。語り部としてトミー・リー・ジョーンズが老保安官を演じている。

シンプルなストーリーとエッジの利いたキャラ。もう最高なのではないか。ベトナム帰りの帰還兵で機会があれば危険を顧みずヤバい金に手を出すような男のくせに良心を捨てきれない男。息をするように人を殺す死神のような情け容赦ない殺し屋。時代の流れについていけない古き良き時代を体現したような老保安官。この三者が1本の筋の上で台詞や行動の伏線を回収しまくり邂逅する様はもう圧巻。コーエン兄弟いい仕事してるぅ!

冒頭でも書いたがとにかくハビエル・バルデムに尽きる。良い!イかれた殺人鬼というよりイかれた屠殺人でその仕事ぶりは狂気の沙汰でもはや死神!触れるものみな殺していく様は全篇通じて非常に怖い。ジョジョではないが常人ではできないことを平然とやってのけるハビエル・バルデムのそこに痺れる、憧れる感が凄い。

表題から醸し出す作品を通して全編に漂う皮肉。現代社会の加速する渇いた荒廃感が怖い。北斗の拳的世界が透けて見える世界の行く末。そりゃ老人はこの国では生きていけませんわ…。そんな感じがたまらん作品だった。