真空断無弾

日々の色々な事柄の忘備録的感想。戯言。

「ローグ・ワン」(2017)ジェダイ無き時代の理力に導かれない野郎ども。

正直SWに深い思い入れはない。けれどやるとなると見たくなる。

故に今更ながら見てしまった。

 

私がSWで最初にイメージするのはルークではなくアナキン、もといダース・ベイダ—だったりする。正直、ダース・ベイダーと言うのは凄い発明だと思う。その黒光りしたメタリック調のスタイリッシュなルックスだったり、シューコ~シューコ~言う呼吸音だったり、もう全てが暴力的魅力に満ち満ちてる。帝国と同盟のドンパチよりもこのシスの暗黒卿の一挙手一投足の方が興味の対象になる人の方が確実に多いと思う。個人的見解ですがSWと言うのは宇宙を股に掛けた、壮大な命を賭けた親子喧嘩の物語であり、帝国だの同盟などというものは添え物に過ぎないのではないかと思っている。映画のⅣ~Ⅵというのはまさにその物語だった。Ⅰ~Ⅲというのはその父をクローズアップした作品で、新しいⅦ~というのは次世代の物語という事なんだろうと勝手に思っている。

 

スピンオフ作品の本作は時系列的にはⅢ以降、Ⅳ直前の物語にあたるらしい。

 デススターという名の宇宙要塞の設計図を巡っての帝国と同盟の攻防を描く133分。

 

喧嘩はしないが本作も親子ものだった。父と息子ではなく父と娘だが。良くも悪くもこれ以降も、この親子ものと言う呪縛からこのシリーズは逃れられることができないかもしれない。まあ話が面白ければいいんですが。

 

で、結論ありきで語るスタイルなんで結論から言うと微妙であった。うーん。方々での評判が良すぎたので面白さのハードルが相当上がってしまったかもしれない。つまらなくはないが想像してたのより面白い分けでもなかった。正直、微妙な感じだった。

 

フォースに導かれない者達のSW。そんな感じのお話。幼い頃に生き別れた父と娘の話を主軸に帝国と同盟のドンパチを描くわけなんですが話に既視感をバリバリ感じます。斬新さは皆無。予定調和な話でほぼ想像通りに話が進んで終わる。いい意味でも悪い意味でも裏切られることなく終わる。うむ。安定感重視で驚きはない感じ。

かといって全くつまらない分けでもなく話は終盤盛り上がる。デススターの設計図を巡って同盟側の決死隊が帝国の惑星に設計図の奪取を試みる件は手に汗を握る。

 

前評判を聞いてなかったら普通に面白いと言えたかもしれない。残念無念である。見てない作品の情報は極力控えよう…。

 

本作で意外だったのが主人公の父役のマッツ・ミケルセン!悪役でない!いい人の役で出てる!凄く好きな俳優なのだが悪役顔で悪役のイメージが非常に強い*1。007の奴とか印象深い。けど本作は主人公の父親役で100%いい人の役だった。やったぜミケルセン!

 

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話は変わりますがミケルセンって佐々木蔵之介に似てないですか?似てないですか?

 という事は佐々木蔵之介も好きなのか?あんまり気にしていなかったが…。

 

後、良かったのは座頭市ドニー・イェンさん。ジェダイにあこがれる盲目の剣士役で無双してる。ジェダイではないが尋常じゃない強さ。というかこのレベルでジェダイになれないって…ジェダイって…ダース・ベイダーどんだけ化け物なんだちゅー比較対象キャラって話ですよ。で、作中後半登場したベイダーは超無双するという展開は素晴らしいと思った。でもそこがこの作品のピークだったかな。

 

SWと言う縛りがあるのでそのシリーズの色に準じた作品になるのは仕方がない。けど、スピンオフ作品なのでもう少しはっちゃけた筋書きでもいいような気がする。個人的にはそんな作品が見たかった。ような気がする。ぎゃふん。

 

  K-2SOのデザインはブリキのロボット感があって素敵だなと感じた。

*1:100%個人的偏見