真空断無弾

日々の色々な事柄の忘備録的感想。戯言。

「ワンダーウーマン」(2017)キャラの魅力は全開だった…。

主人公のワンダーウーマンガル・ガドットの魅力は言うまでもないがヒロインのクリス・パインの魅力も半端なかった。しかし、ガル・ガドット*1って名前は格好良くて凄く強そうだ。

 

物語は、主人公であるアマゾン族の王女ダイアナ(ガル・ガドット)が、彼女の住む女だらけの島に舞い込んでしまったヒロイン、スティーブ・トレバー(クリス・パイン)と出会い、第一次世界大戦の悲惨な惨状を知り、世界の危機を救うための戦いに挑むみたいな141分のお話である。

 

マーヴェルを向うに回してのDCエクステンデッド・ユニバースシリーズの4作目にあたるらしい本作。「マン・オブ・スティール」「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」「スーサイド・スクワット」に続く作品なのだそう。因みに前出の3作品の世間での評判はあまりよろしくない。暗い。陰鬱。ありきたりのストーリーと散々な評価が大勢を占める。中二病嗜好、悲劇主義のザック主導の企画なのでそれは仕方ないのではと思う。そしてそれをNOと言う人が多いのもわかる。が、個人的には嫌いになれない。と言うか好きなんだなザック・スナイダー路線。「300」「ウオッチメン」の感動が忘れられないのだ。あの感動を再び!と言うのが心の片隅に常にあって期待してしまうのだ。大抵は裏切られるのだが…ぎゃふん。そんな訳で前出の3作品も私も見ているのだが、世間でくそみそに言われる中「…あれ?これ結構おもしろいんじゃね?」と言うのが私のこのシリーズに関する総評だったりする。

 

結論から書くと本作もそこそこ面白かった。しかし個人的には前出の3作とそんなに変わらないくらいの評価だったりする。

 

序盤が辛い。よく言えば丹念に描いているのだが悪く言えば無駄なパート。ダイアナの幼少期から大人の女性までを描くシーンなのだがこれが辛い。特に「スパイダーマン」を見た後だったので凄く辛い。いる?そのパート。そこは端折ろうよ。序盤が一番この映画辛い。トレバーが出てくるまでは個人的には地獄のパートだった…。

 

中盤は凄く面白い。デ・カルチャー状態のダイアナとトレバーのやり取りや、島の外の世界でのダイアナのイノセントぶりはこの物語のハイライトかもしれない。戦場に入ってからの暴走、無双ぶりも面白く、彼女に率いられる愚連隊の面々の掛け合いも痛快だったりする。ここら辺は大満足。サイコーだった。

 

終盤がショボい。とにかくショボい。ここがクライマックスと言うのは寂しい感じ。最後はキン肉マンにおける悪魔将軍meetロビンマスクみたいなラスボスとラストマッスルバトルわけなんだがこれが個人的にいまいちな感じだった。中盤の盛り上がりを超えてこそのラストなんだが、どう贔屓目に見ても越えてないよね…。後、元々違和感があったのだが、ダイアナのアレス原理主義が痛い。話の通じない痛い感じが辛い。深くトレバーに同情する…。

 

全体的に見て序盤と終盤の失点を中盤で補っている感じの作品だった。個人的には序盤のダルさと終盤の沸点の高さがあれば言うことなしの作品になりえた惜しい作品だと思う。

 

主人公であるガル・ガドットの魅力が炸裂して言うのは当然として、クリス・パインの魅力が溢れているのが意外だった。トレバーは良いよ。野性味があって紳士で朴訥でスパイ。凄く良い。男から見てもかなりカッコいいキャラで立っていた。スタートレックの方ではあまり感じなかったけど本当にクリス・パインの魅力も全開だった。

 

 

 しかし最初に出会った男がトレバーだとすると、ダイアナの男に対するハードルはかなり上がるね…とか思っちゃうね。

 

 

 

 

*1:個人的に濁点が多い名称は強い感じがする。個人の勝手な感想です