真空断無弾

日々の色々な事柄の忘備録的感想。戯言。

記憶の記録 2020②

 

 

 

スガラムルディの魔女 Blu-ray

スガラムルディの魔女 Blu-ray

  • 発売日: 2015/04/02
  • メディア: Blu-ray
 

 題名で押して知るべしな内容。クライム+ホラーの組み合わせは個人的に非常に琴線に触れる。その組み合わせで私が最初に思いつくのはロバート・ロドリゲスの金字塔、フロム・ダスク・ティル・ドーンだが、イカレ具合では本作の方が上なのではないかと思う。ただ残念なのは魔女の娘が主人公に惚れる件。あまりにも唐突でご都合主義的で萎える。全てを投げだすリスクを負うほどの価値がそこにあるのか説得力に欠けるのだ。…惜しい。

 

実話を元にした虚構の物語。このエピソードは中学だか高校の時の英語の教科書に載っていたように記憶している。ゆえにニキ・ラウダの物語は本作を見る前から知っていた。しかし事故した同一シーズンにレースに復帰するというのは想像以上にクレイジー。もっとも作中冒頭からレーサーは統べからずクレイジーであるといってるのでそういうものなのかもしれない。やはり常軌を逸しているようなメンタルでないと無理なのかもしれない。やばいなF1レーサー。しかしジェームス・ハントはこのシーズンだけ輝いたのか…。それにしても肺の中を火傷するのは本当に辛そう。想像するだけでしんどい。

 

黄金のアデーレ 名画の帰還 [Blu-ray]

黄金のアデーレ 名画の帰還 [Blu-ray]

  • 発売日: 2017/12/02
  • メディア: Blu-ray
 

 これも実話を元にした虚構の物語。ナチスに没収ートされた絵画を取り戻したいおばさんと駆け出しの弁護士の話。戦中に略奪された物の所有権とかって理屈とか感情とか損得が絡まって非常に難しいし面倒くさい。しかし、法や論理に則って然るべき人間が所有する権利が得られる道理のある世界に生きたいものだ。本作は私が望むカタルシスが存分に味わえ非常に満足。しかし、国とかデカイ規模の組織が社会的な論理や正義ではなくて損得のみで動いてるって普通に日常のような気が…。うーむ。現実世界の方が物語よりディストピア。嫌になるではないか。

 

 異星人とパンク少年の異世界ディスコミニケーション。つまりはボーイ・ミーツ・ガール物。もはや新しいものなどないのだ。単独でやるにはどんな題材も手垢にまみれている。ゆえに〇〇+〇〇。もはや組み合わせの妙で勝負するしかないのである。本作は恋愛+SF。上手いこと組み合わせたんではないか。しかしそんなことはどーでも良い。素材で勝負。エル・ファニングは別嬪さんである。それに尽きる。以上。

 

 ベルリンの壁崩壊前のドイツを舞台としたスパイアクション映画。アクションがとにかく痛そうでいい。暴力は痛いのだ。それが伝わる。非常にいい。監督がジョン・ウィックの人なのだそう。なるほど納得。見ていて痛みを感じるアクションはいいね。非常に好みである。あと近接格闘でちゃんと体重の有利不利がある感じ。凄くいい。しかし戦うシャーリーズ・セロンは鉄板ではないか。何?イーオン・フラックス?なんのことだね。

 

 一言で言えば贖罪の物語。見終わったあと、私の頭の中ではRadioheadのKillerCarsが延々とリフレインしていた。そんな内容の映画である。そこに救いは一切ない無い。最後の選択もどうかと思う。その先にあるのは僅かな希望、もしくはこれ以上ない絶望だ。それはそれで面白いが、正直なところ辛くてしんどい物語だ。一つ言えることはこの世に気楽なことなど何一つない。注意を怠るな。以上。

 

 最初にテニスを見はじめた時に一番強かったのはイワン・レンドルだったような気がする。正直な話、ボルグとかはリアルタイムで見ていないのでよく分からない。強かったという話はよく聞いたが、私には正直な所よくわからない。見てないから。マッケンローは末期の姿をおぼろげに憶えている。テニスが強い印象は正直なく、歯磨き粉?(歯ブラシかも)のCMに出ていた印象のほうが非常に強い。確か別れる前の夫婦で出ていたような…。
先に本を読んでいたので見る気になったのだが、テニスのシーンは非常に格好良かった。特にサーブを上空から撮っているシーンが非常に美しい。物語はスターになったボルグの王者ゆえの孤独や重圧に苦しめられる姿を縦軸に新しい世代のマッケンローの台頭を描いている。

 

 結局の所、世の中は金で大きく変わる。テニスもしかり。そして金を生み出すのはいつの時代もスーパースターであり、ボルグがまさにそれだった。テニスのメジャースポーツ化。それがボルグにとっては幸運であり不運であったように思う。ボルグは想像以上の富と栄誉を手にするが、それに比例する重圧を受け結局26歳という若さで引退することとなる。しかし、ボルグのフォロアーたち。マッケンローを筆頭に次代のテニスの世界を牽引していく事となる流れはエモーショナルだ。いかにボルグがエポックメイキングな選手だったかわかる一冊。

 

 

 

 

 

 2020年現在 私的映画ベスト
1 ゴーン・ガール ー
2 アジョシ ー