真空断無弾

日々の色々な事柄の忘備録的感想。戯言。

記憶の記録 2020⑤

 シャイン

 実在のピアニスト、デイヴィット・ヘルフゴットをモデルに実話を元にした映画。とは言っても生存している人物を作品にするのは難しい。どうやっても忖度しちゃうし美化されちゃう。演出、脚色もガンガンに入る。事実は小説よりも奇なりとはよく言うが、正直事実はそんなに面白くない。極まれに特殊な例があるだけ。事実は往々にしてつまらない。そしてこの映画も実際のところ、かなりエピソードを盛っている。でもあくまで事実をもとにした虚構なので面白ければOKだ。まあドキュメンタリーと銘打っちゃうと話は変わってくるが…。
この映画で私が一番好きなシーンはDVDのパッケージにもなっているジェフリー・ラッシュが全裸でコートを羽織り、ポータブルオーディオプレーヤーで音楽を聞きながらにこやかに全力でトランポリンしている所。青空バックに両手を広げたジェフリー・ラッシュの印象が鮮烈で、公開当時からこのポスターのビジュアルだけで、この映画に興味を持っていた。その後、縁もなく機会もなく見ることなく来たんだけど、今回初めて見て一番印象に残ったのもそのシーンだった。悲しくもあるけれど、全てから解放された感が突き抜けてる。家族とか音楽とか社会とかのしがらみを全てふっとばす光景。それが全裸でコートでフルチンのトランポリン。うん。その開放感たるや推して知るべし。

 怪物はささやく

怪物はささやく [Blu-ray]

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  • 発売日: 2018/12/14
  • メディア: Blu-ray
 

 堪能しました。正直、この手の寓話に凄く弱い。というか目がない。面白い、面白くないは別にして、見たい。孤独で不安を抱える主人公の子供がオブザーバー的な異形の何かに導かれ成長or破滅する。話自体はテンプレ気味の定番のお話。そうなると勝負は細部の出来になるわけですが、そこが結構しっかり出来ている。特に怪物の造形が良い。巨大な樹木が人型(指輪で言う所のエント、D&Dで言う所のトレント)にトランスフォームするくだりは分かっていてもワクワクするし、巨樹木さんの、異形で不気味ではあるがどことなくファニーでもあるところも凄く良い。巨樹木さんが語る3つの小話のアニメもクオリティが高く好感が持てました。地味に怪物役がリーアム・ニーソンなのもポイント高し。

母なる証明

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  • 発売日: 2010/04/23
  • メディア: Blu-ray
 

我が子かわいさ…で始まる物語で悲しくない物語を知らない。本作も悲しく辛い。我が子かわいさに奔走する母親が雪だるま方式に不幸と罪を背負い込んでいく様は切ない。母性の空回りと貧困のダブルパンチでいたたまれない。報われない所か不幸の深みにはまり堕ちていく母親の様は見ていて相当に辛い。現実では経験したくない、させたくない悲しみだが、日々のニュースやら新聞を見ると現実も大概なんだよなぁ。

DAYS 38

 いつもこの手の漫画を読んで思うのだが、作中の1年って長い。
長すぎる。以上。

シネマこんぷれっくす! 5

 最近この手の紹介漫画って多いのだが、ついつい読んでしまう。この手の作品に望むのは、やはりまだ見たことの無い作品のプレゼンではないかと思う。そういった意味では寅さんの回が本作のハイライトではなかろうか。寅さんか…。見たこと無いなぁ。

双亡亭壊すべし 17

 物語りも佳境を迎えている模様。SFでホラーで血みどろの伝奇ものが読みたくて読んでいる。概ね満足しているのだが主人公が圧倒的に良い人過ぎていまいちのりきれない。もっともその分、周りは十分邪悪で満ちているのだが…。欲張り過ぎか。

 

 

 

 

 2020年現在 私的映画ベスト
1 ゴーン・ガール -
2 エクス・マキナ -
3 アジョシ -
4 母なる証明 New!
5 怪物はささやく New!

 


2020年現在 私的漫画ベスト
1 ハイキュー‼43 ー
2 バーナード嬢曰く。5 ー