真空断無弾

日々の色々な事柄の忘備録的感想。戯言。

シーブックとバーニィは同じ声なんだね。「機動戦士ガンダムF91」

 

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1991年の映画。

今まで1回も通して観たことが無かったのですが今回初めて完走しました。完全にドンピシャの世代の映画なのですが当時、全くアニメに興味がなくて完全スルーだったことを思い出します。見終えた率直な感想は「邦軍が相変わらず腐ってんな」であり「鉄仮面が不憫…」でした。

ファーストの時からすでに腐敗していた地球連邦。あれから40年たっても相変わらずの腐敗っぷりでどんな支持者や支援者が支えてる長期腐敗組織なんだという感じです。まあここに至るまでに出てくる対抗組織もやべぇ思想の組織ばっかだったのでよりベターな方を選び続けた結果なのでしょうが相変わらずの衆愚ぶりです。そして今回の対抗馬はコスモバビロニアです。なんか安直な先祖返りなエリート貴族主義を建前に増えすぎた人類の10分の9削減を目論む過激なやべぇ組織でした。

本作のナンバー1のアイドルは間違いなくそんな過激なコスモバビロニアの筆頭、鉄仮面ことカロッゾ・ロナでしょう。義理の父に無理難題を押し付けられ、嫁は寝取られた挙句逃げられ、娘には蔑まれるという三重苦。絶望のトリプルプレーを食らった挙句、正気を保つために自らのエゴを強化した悲しき強化人間です。特技は生身で宇宙空間にダイブしても平気!という正直歴代仮面のキャラの中でも突出したタレントではないでしょうか。個人的に主義主張はともかく、なんか色々頑張って欲しい、と素直に思えたいいキャラでした。本作の完全に推しキャラです。ヘッドバッド強そう!

もともとTV用の企画だったのにガンダム10周年だからとTVシリーズ1クール分の構想を映画化したものが本作の様です。そのため場面転換やエピソードの展開に違和感を感じることがあるのも否めません。非常に丁寧な序盤、民間人が戦争に巻き込まれていく地獄絵図などはガンダムシリーズの中でも屈指のドラマ描写であると感じましたが、中盤から後半の物語の飛ばし方や急な場面転換などは正直、唐突で雑に感じるのも否めませんでした。出来うるならば、やはり2クールのTVアニメで見たかったというのが正直な感想です。

 

鑑賞時間115分。