真空断無弾

日々の色々な事柄の忘備録的感想。戯言。

「シェルター」を観た話。

2026年製作の映画。107分。

珍しく枯れた感じの役柄のステイサムが、最終的に暴力の極みに到達する、ある意味いつものステイサム映画だった。ただ少しカタルシスが足りない感じがした。

元MI6の特殊工作員で、訳あってスコットランドの片田舎の廃灯台で隠遁生活を送るマイケル・メンソン(ステイサム)。彼の社会との繋がりは、定期的に島に船で日用必需品を差し入れてくれる元軍属時代の友人とその姪ジェシー(ボディ・レイ・ブレスナック)のみ。ある嵐の日、船が難破し、友人は死に、その姪は助けたものの足に怪我を負い、ステイサムと娘の奇妙な共同生活が始まる。しばらく後に必需品を仕入れに島から町へと買い出しに出かけるのだが、防犯カメラから顔が割れ、当局に追われる事となる…みたいな話。

ともすれば、ちょと気持ち悪いシュチエーションになってしまう可能性を秘めた人物構成なのだが、そこはステイサムの可愛げと枯れた演技で何とか乗り切っている印象。

この物語の最大の戦犯はビル・ナイ演じる所の元MI6長官のマナフォートであるのは間違いない。しかし、その次に戦犯となるのは間違いなくジェシーの叔父さんであることは残念ながら否めない。嵐の可能性がある日にわざわざ船出すなよ。前日か後日にするぐらいのスマートな対応をしろ、としか言いようがない。そこの所が個人的には引っかりポイントだったかな。。その後は結局ステイサム無双となるのだが、冒頭にも記したが、ちょとカタルシスが足りない感じがした。今回保護対象の娘は、この手の映画特有の子供が蛮勇することもなく、基本ステイサムの足手まとい担当ではあるが、積極的に足は引っ張らない。そこの所は好感が持てる。というか、この子、完全に巻き込まれもらい事故だし。

と言うことで、ただただステイサム映画であった。以上。

「ラスト・サバイバー」を観た話。

2026年製作の映画。119分。

リドスコ御大の新作は疫病系世紀末もの。

正直な所、本作に真新しさは全く感じなかった。いつか何処かで、何かで観たようなシュチエーションの連続だったような気がする。なのだが、それでも十分に楽しんだので良い映画だったのではないかと思う。

本作は基本、働く(戦う)おじさん映画なのではないかと思う。強烈なおじさん…もといジジイが二人出てくるだが、コレが最高だった。脳筋系バーサーカーことワンマンアーミー、一人ランボーのジョシュ・ブローリンと頑固一徹だけど現物と娘に弱いガイ・ピアーズである。2人とも主人公のメンター的な側面を持つキャラクターで、ある意味主人公よりもウエイトの乗った、非常に濃ゆいキャラになっている。正直この2人のキャラクターが物語の面白さを、ほぼほぼ担っていたように感じる。まぁ主人公が死にたがりの、此処ではない何処かに消えたい人なので仕方がないのかも知れないのだが。生きる意味は持たないが、個として強いので生き残ってる暴力特化型ジジイと、娘がいるので意固地に以前の生活にこだわって生きる世紀末サバイバーのジジイが、死にたがりの主人公に影響を与え、尚且つ影響をもらい、それでも生きていくと言う構成。詰まる所、この物語は死ぬまで精一杯生きると言う話なのだと思う。そこに意味は要らないのだけど、これは映画なので少しお土産がある。そこら辺に若干の臭さは感じるのだが、まあ良しとしよう。何せこの世の地獄巡りを十分に堪能させて頂いたのでね。以上。

「ブルー・ビートル」を観た話。

 

 

ブルービートル

ブルービートル

  • ショロ・マリデュエニャ
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2023年製作の映画。127分。

非常にストレートかつ王道なアメコミヒーロー映画でした。

 

アメリカの大学を卒業し地元メキシコに帰ってきた主人公ハイメ・レイエス(ショロ・マリデュエニャ)。自らの将来に期待をしながらも、うだつの上がらない毎日を過ごしていた。そんなある日、とあるハイテク軍事企業のトラブルに巻き込まれ、偶然にも古代の遺物「スカラベ」を手に入れる。そのスカラベの宿主に選ばれてしまった主人公が、予測不能な力を持つアーマースーツを授かり、スーパーヒーロー「ブルービートル」として、世界征服を企む巨悪と戦うことになる。みたいな話。

 

冒頭にも記しましたが、話自体は王道かつストレート。捻りはなく、ザ・アメコミ映画といった感じです。潔いです。もはや一周回って、その姿勢はとても清々しく感じました。シンプルイズベスト。舞台も、登場人物も、オールメキシカンで、アメコミ映画としては新鮮で興味深く見れたことも白状しておく。物語としては、所謂、ビギニングな話。スパイダーマンにおけるベンおじさんの件であり、バッドマンにおけるウェインライト夫妻の件とほぼ同じ話です。ただシリアスになりすぎない様に、あくまで漫画映画としての質を高めようと言う姿勢に好感を持ちました。一族郎党で戦うさまは、どことなくザンボットに近しい雰囲気を感じましたが、陰惨かつ悲惨ではなく、あくまで漫画映画たらんとするところがとにかく良かったです。個人的には革命の戦士であったであろうおばあちゃんがとてもチャーミングでした。

ビデオスルー作品で続編は難しそうですがキャラクター事態はスーパーマンの続編に出るとか風の噂を耳にしたのでさほど期待せずに待とうとか思っています。以上。

「グレイ・ミッション」を観た話。

2026年製作の映画。97分。

ガイ・リッチーの新作と言うことで観てきました。最近の彼が作る作品の品質の高さ、高打率ぶりは凄まじいものがある様に感じます。まぁ似たような話で話自体にひねりはないのだけど。とにかく簡潔に、分かりやすく、それでいて充分に満足出来る作品にまとめてくる印象が強いです。本作も期待して走って観に行ったのですが、期待を裏切らない良い出来でした。

白とも黒とも取れぬ灰色の案件を専門に取り扱う女弁護士レイチェル・ワイルド(エイザ・ゴンザレス)。彼女が自身で囲う荒事チームとともに悪徳債務者から融資会社の貸した金を回収する話です。正直なところ、お話にひねりはありません。

美人なボスの右腕、左腕がシド(ヘンリー・カビル)とブロンコ(ジェイク・ギレンホール)なのですが浮いた話などは一切ありません。匂わせも一切なくひたすらお金を合法に、非合法に回収するミッションの顛末が描かれています。分かる。分かり過ぎる。描きたい所はそこだよなと。どうでもいい話は他に任せとけとばかりに、延々と冒険活劇が描かれています。正直その姿勢には好感しかないのです。外連味溢れるアクションに、思わず「ハードボイルドだど」と言いたくなる内容で非常に満足しました。長さも丁度よく「こーゆーので、イイんだよ」と言いたくなる映画でしたよ。以上。

 

「レディ・オア・ノット2」を観た話。

2026年製作の映画。108分。

まさかの続編。しかも前作の終わりからシームレスの続き。

玉の輿に乗ったつもりが、相手は悪魔崇拝のやばい一族の輩で、命をかけたかくれんぼを強いられたものの、命からがら生き延びた主人公。今度は破滅した一族の失った悪魔の力の継承権のトロフィーとして、なんの因果か妹と一緒に人間狩りの狩られる方として強制参加させられるお話。

基本構成は、ほぼ前作と同じ構成。より派手になった印象。基本、主人公が狩られる側。無論、無抵抗ではなく反撃するし、返り討ちにしたりする。とは言え、一般人女性なので、戦うたびにかなりのダメージを負う。狩る側の戦闘スキルも、武装はしているもののそう対して高くないところがポイント。中々に絶妙なバランスで物語は進行する。

しかし、一番思うのは本作の肝である悪魔のル・ベイル様。そこら辺の神よりも公平で中立である。そしてルールに厳しい。シンパであるとかないとか関係ないその姿勢は、そんじょそこらの神々よりも厳格なのではないだろうか。まぁ、約束破るとアレなんだけども。

兎にも角にも、中々に派手で景気良く容赦なくて良かったなあと思いました。以上。

「オークストリートの異変」を観た話。

2026年製作の映画。100分。

80年代ジュブナイルテイストにブラックなノリで贈る、街ぐるみで恐竜時代にタイミスリップもの。漂流教室のもう一つ規模の大きい版みたいな感じ。倦怠期の夫婦と姉ちゃん、弟の4人と犬一匹の主人公一家が恐竜時代をサバイブする話。

なのだが何ともモヤモヤするラストである。後先考えすバカな行動をする子供も、そんなルックスの一般人嫁はいねぇ、としか言えないアン・ハサウェイとか、出てくる恐竜やら生物が年代入り混じりて統合が取れてないとかは、この際どうでもいい。

ピザの配達アルバイターの夫、ユアン・マクレガーを呼びつけ、タイムスリップさせない件が何ともモヤつくのだ。そこにユアン・マクレガーがいるという事は、もう一人のアン・ハサウェイと子供達も存在するということだと認識する。となると彼女らは夫ユアン・マクレガーなしで恐竜時代に行くということになる。ただでさえ難易度の高いミッションを一人マイナスでこなさなくてはならない不条理感がどうにもいたたまれず、どうにも納得できない。たとえパラレルな分岐未来世界としても、バカSFだとしても、どうにもこうにも納得できぬのだ。

ラスト、ハピエンで、大円団で終わるのに手っ取り早い結末ではあるし、個人的にユアン・マクレガーは生きていて欲しかったと切実に思っていたのだが、この形ではない結末が欲しかった。そこの所をもう一捻りのアイディアを…というのが率直な感想である。ではどんな結末が良かったか提示せよと言われても、全くもつて思い浮かばんのだが。何かもう一捻り欲しかったなぁ。

とは言うものの、一応は大円団だし、恐竜たちも殺意旺盛で、食欲旺盛だったのはご機嫌だったし、ユアン・マクレガーが捕食される容赦のない所も、非常に良かった。言うて最期までスリリングで楽しめたのは間違いない。間違いなく面白かった。だからこそもう一捻り欲しかったのだが。…バカSFに何をムキになるのかという所ではあるが、もう一捻りあれば大傑作になっていたような気がするのだ。知らんけど。以上。

 

 

「機動警察パトレイバーEZY File2」を観た話。

2026年製作の映画。70分。

前作と同じ3話構成のオムニバス形式。

1話目がレイバー用の弾丸を1発紛失する話。2話目が都市開発にまつわる怪談話。ラストの3話目が要人救助に山に入って2次遭難する話。

なんだろうな。前回よりも見やすかった。前回のを見て、良い感じに出力調整が整ったのかも知れない。ノリに慣れた、思い出したのかも知れぬ。

面白かったのだけども、それは思い出補正も込みの話である。前作でも思ったのだが、どうしても映画館で見なくてはいけない作品ではないような気がする。まぁそれは全ての作品に言えることなのだが…。

とは言え、次もきっと見に行くとは思う。

以上。

「開戦前夜」を観た話。

2026年製作の映画。138分。

YouTubeで映画の予告を見て、少し気になったので観に行ってきた。猪瀬直樹の原案となった本は未読。NHKでやったドラマ版も未視聴という、まっさらな状態で劇場に観に行った。

昭和16年の日米開戦前が舞台で、開戦前に官僚・軍・民間から選りすぐられた若きエリートたちを選抜、模擬内閣に扮し、戦局をシュミレーションするといった内容。

まぁ、現代日本に生きる人間にとっては、結末も知っているし、正直考えるまでもない話ではある。想像するに、たとえ当時の人間であったとしても、少しでも頭の回る者なら、やっぱり考えるまでもない話なのだが、そこは自国を神州とか言っちゃうくらい調子づいてる時代なので、何とか勝つる方策を皆で考える。最初は威勢のいい事を言っていた連中も、出てくる数字、資料をみているうちにどうやっても越えることのできない壁、圧倒的国力差という現実を知る事となる。

結論としては、何をどうやっても勝てない。

ここからが本作の肝。でどうなったのかと言う話なのだが、冒頭にも書いたように我々は知っているので、見ていて絶望的な気持ちになる。失敗すると分かっていて、そちらの方向に突き進む。崖があって落ちると分かっていながら突き進む。完全に自殺である。その責任や結果を問わず突き進む。結果として約310万人の人間が亡くなる事になる。

結果は火を見るより歴然。確実にしくじる事は確定にも関わらず、破滅に向かって行進する様は狂気であり滑稽でもある。とは言え、本作に限らず現実世界でもいくらでもある話だ。規模は違えど、個人で、家庭で、会社で、地域で。

責任なく他人の褌で相撲を取る輩などというのは、いつの時代も存在し、往々にして責任は誰も取らない。後の祭りと言うやつ。国家レベルでやっちまった結果の対価が310万人の命と言うのはどう考えても重い。以上。

 

「ザ・ロック」を観た話。

 

 

ザ・ロック [Blu-ray]

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  • ショーン・コネリー
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1996年製作の映画。135分。

先日「コン・エアー」を観たら、なんだか無償に観たくなった。

座組的にはショーン・コネリーが筆頭。ジャケ写中央も、エンドロール先頭も当然、彼だ。でも間違いなく主人公はニコケイで間違いない。間違いない。大事なところなので2回書いとく。

この頃のアクションヒーロー路線のニコケイが、今思うと凄く好き過ぎる。それなりにいい身体ではあるものの、なんだか常に困った顔を晒している全体のアンバランスさが絶妙にツボなのかも知れない。思い返すと俺は、デフォルト状態で困った顔の俳優が癖として好きなのかも知れない。とまあ、個人的な嗜好はさておき、久しぶりに見返しても本作は面白かった。

いや、わかる。

トイレの除臭剤のような緑色の毒ガスカプセルとか、皮膚をもとかすような毒ガスは、血清を打った所でダメなんじゃないかとか、そのぶっとい針を心臓に打つのは、毒ガス以前にアカンのではないかとか、死にゲーみたいなダンジョンと化した、ありえないアルカトラズとか、本当に荒唐無稽もいいところで、頭の悪さがここに極まってると言える。それは間違いない。なんだけども、最期に全て暴力的な大爆発で理論とか理性を吹っ飛ばすマイケル・ベイの剛腕にやられちゃうのである。…まぁ。やられない人も大多数いるのは理解しているが、俺はやられちゃう側の人間なのだ。

そこの所を再認識するうえでも、今見ても中々に味わい深い作品なのではないだろうか。以上。

「スパイダーマン ブランド・ニューデイ」を観た話。

2026年製作の映画。145分。

前作でやらかして、世界から忘れられた人となったピーター・パーカーことトムホ・

スパイダーマン最新作。

コレまでのシリーズ監督を務めたジョン・ワッツからダスティン・ダニエル・クレットンにバトンタッチで新シリーズの開幕である。

描かれるのは、群衆のなかの孤独。そこからのメンタルブレイクダウン。からの復活。うん、知ってた。まあ読み筋通りの展開なんだけど、ご都合主義で、やらかしたことを、なかったことに絶対しない感じは好感が持てる。あと新登場人物も絡んできて楽しめた。ジーン・グレイは抜群で、ベタではあるけれど、ピーターと同じく孤独の人で、関係性を含めてリンクして成長する様が良かった。パニッシャーも良かったのだけど、最期ピーターターにシンパシーを感じる件は個人的には要らないし、好きくない。なんつーか、徹頭徹尾とがったパンキッシュなキャラであって欲しかったというのが個人的な願望であった。後、強いて言うならば前半に出てきて十把一絡げで処理されちゃったヴィラン達は少し不憫だった。

本作は海外でも流行っているらしく、この後もシリーズは続くのだろう。パニッシャーとX-メンが混じり、今後の展開の布石になりそうだし。次はドゥームズデイか…。期待せずに待つ。以上。

「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」を観た話。

 

 

 

 

2021年製作の映画。149分。

映画館で新作を観ようと思ったのだが、そう言えば前作を観ていなかったのを思い出して急いで観た。

感想としては、何か小さい頃に見た、仮面ライダーとかウルトラマンとかの記念映画みたいだなと思った。まぁジャンル的には遠からず。新旧ライダーやウルトラ兄弟が勢揃いで出てくるやつ。アレに似ている。新旧スパイダーマン揃い踏みで、敵は使い回しのお古達ではあるものの、豪華なラインナップで特別感はある。ウィリアム・デフォーが楽しそうでなにより。が、そこがピークであり、その出落ちのワクワク感に勝る物語があったとは思えなかった。基本、ヤブ医者と主人公であるトラブルメーカーがやらかす話であり、自分で招いた失敗の代償を払う話であった。

正直な所、コレの前の「ファー・フロム・ホーム」で、そのワチャワチャした青春路線に飽きてしまい…もとい、お腹いっぱいになってしまい、食傷気味で見る気にならなかったのを観ていて思い出した。

で、感想なのだが、やらないのかと思っていたベンおじさんが死ぬ件はやっぱりやるのね。まぁ実際は本作はおばさんなんだけど。所謂、大いなる力に対する責任の話。少年から大人への移行。大衆の中におけるヒーローの孤独と言う展開。典型的なスパイダーマンテンプレの流れ。ある意味完結編なんだけど、続きありの結末。完結編的な話ではあるものの、コレでは終われないわな。以上。

「デッドマンズ・ワイヤー」を観た話。

2026年製作の映画。105分。

面白かったのだけど、この作品が成り立っているのは主演のビル・スカルスガルドによるところが大きいような気がする。彼が演じる所の主人公が、やってることは、あからさまに犯罪で、狂気じみてるのだけど、ビル・スカルスガルドから滲み出る理性というか、正気さが、辛うじて物語を成り立たせている気がする。正気なマジ切れみたいな感じでラス前までは楽しめた。けれどもラス前に実際の犯人(主人公)の実物写真を観ると、やはり単純にやばい人が炸裂した事案だったと気付かされる。まぁ、作中の主人公の行動事態が、他責の精神の塊で、話が全く通じない危ない人だったので、それとなく分かっていたけど。妄想というか陰謀論的な話で非常に薄ら怖くて良かったです。

1977年アメリカ、インディアナポリスで、実際に起きた人質立てこもり事件の映画化なんだけど、どことなく時代にリンクした内容で面白かった。以上。

「スーパーガール」を観た話。

2026年製作の映画。109分。

やさぐれたスーパーガール。陰と陽。これはスーパーマンと差別化を図る意図なのかもしれないが、かなりワイルドかつアウトローなスーパーガールである。

基本、アメコミ原作を全く知らないので、すんなり飲み込めたのだが、原作ガチ勢の方々は、どうだったのか意見が知りたい所である。

愚直に人を助け続けた「スーパーマン」とは打って変わって、本作は瀕死の愛犬クリプトの為に、スーパーガールが宇宙を奔走、結果なしくずし的に一人の少女とその他大勢を救う話になっている。

ジェームズ・ガンの手癖なのか、どことなく「ギャラクシー・オブ・ガーディアン」ぽい。そして犬を助ける件から、その後の行動まで「ジョン・ウィック」風味を感じた。最期、情け容赦なくトドメを刺す所も、完全にそれっぽい。

しかしその行為は完全にヒーローのそれではない。完全なるアウトローなのだが、それでいいのだろうか。そこの所が本作最大の引っかかりポイントだった。

「スーパーガール」でなければ、面白い話し、だと思うのだが。どうなのだろう。

後、あのスーパーガールのスーツはクソダサいと思います。「ザ・フラッシュ」の時のスーツこそが至高。というか、以上。

「ロングウォーク」を観た話。

2025年製作の映画。108分。

スティーヴン・キング原作の映画。内乱によって荒廃したアメリカが舞台の映画。年1で行われる国を挙げてのデスゲーム「ロングウォーク」に参加する若者達の群像劇。ちなみに原作は未読。

全くもって腑に落ちないのは、作中で行われる時間無制限歩く歩くデスマッチが国威高揚、経済発展に繋がるってくだり。どう考えても、よく分からん。いくらなんでも、それはなくない。俺なら逆にドン引きするわ。とは思ったものの、そこに目をつむれば、まぁ、面白かった。

趣としてはダークサイドな「スタンド・バイ・ミー」といった感じ。話の肝はデスゲーム中に育まれる、少年たちの友情と脱落者に訪れる無慈悲な死。刹那を生きる少年たちの思惑、凄惨な死に様は胸を締め付けるものがある。斜陽した社会で、薄い暗闇に生きる若者達の捨鉢な何かが描かれていた思う。以上。

「黒牢城」を観た話。

2026年製作の映画。147分。

黒沢清監督の最新作、ということで楽しみにしていたのだが、個人的に、あまり好みの内容ではなかった。

「Chime」「Cloudクラウド」と好みの非現実的な、頭おかしい、楽しい作品が続いたので、否が応でも期待値が高くなりすぎたせいかもしれない。本作も決して、つまらないわけではないのだが…まぁ、比べると…と言う事だ。

映画の内容は、戦国時代を背景にしたクローズド・サークル物。荒木村重が織田家に対して謀反を起こす前後の話で、謀反の最中に起きる不思議な出来事を、城中に捕らえた黒田官兵衛を探偵役にして、荒木村重が解決していくと言う流れの話であった。

感想としては良くできてる、とは思った。原作は未読なのだが、たぶん原作がしっかりしているのだろう。筋自体は、破綻なく見事に完結している。ただ、それ以上の感想はない。正直、ただ観たといった感じである。

感想を絞り出すならば、多分この手の映像作品群で、最も美形な荒木村重だなとか、戦国時代の侍にしては華奢過ぎる黒田官兵衛だな、とか正直、馬鹿みたいな、どうでもいいような事しか思わなんだ。

つまらないわけではないのだが、どうも話に入っていきづらかった。歴史物でありながら推理物と言う掛け合わせは、まあ、いい。ただ、推理物としての段取り感を必要以上に感じてしまった所が原因かも知れない。

後、作中で一箇所、どうしてもいただけない場面があった。正直な所、この場面のせいで本作の評価が、自分の中で低くなってしまった感は否めない。

物語のクライマックスに荒木村重と、本作の奇怪な出来事を仕掛ける黒幕が対峙する場面があるのだが、その場面の、床がいただけなかった。多分、城中の床、なのだが、コレが非常に綺麗な石畳で、非常に均整な石畳だったのだ。

コレがいかんかった。

正方形の格子状の石畳の表面が、あまりにも平らすぎた。明らかに平ら過ぎる。そこに、どうしようもなく現代をに感じてしまったのだな。

そこから…何か冷めてしまった。

そんなノイズ、視聴者側の想像力でどうにかするべきなのかも知れないが、今回はどうにもならなかった。…つまらなくはないけども。

まあ、次作に期待しよう。以上。