それを考えたら負けである。
吸血鬼VS狼男。5度目の対戦.…。
シリーズ5作目。内容は無い。
相も変わらずの吸血鬼VS狼男の死闘が繰り広げられるのみの92分のお話である。
吸血鬼と狼男。闇の血族の覇権を賭けた死闘と言えば聞こえがいいが、この二種族の争う訳は何なのか。
過去作にはあった。
それは遺恨である。
ちょっとした愛憎劇があり、かつて隷属関係にあった二つの種族が袂を分かち血みどろの死闘を繰り広げる事となった1作目。
それらの因縁にけりをつけた2作目。
なんでそうなってしまったのかの過去編の3作目。
人間に存在がばれてしまいもう大変な4作目。
で本作5作目である。
正直な話、2作目で過去の因縁的な話はきっちり完結している。
当初の愛憎劇による戦争も当事者が死亡しており継続して争う確固たる理由であった大本営はもう居ないのである。
他にも火種となる事柄はあるものの、吸血鬼と狼男が全面戦争にいたるようなネタではなく、種族の滅亡を賭けてまでお互いに闘争する必要はないのだがなぜか延々と争っている。
生理的嫌悪だとかいろいろ考え方はあるもののその火元の当事者はもういないし、過去の遺恨はあるものの何処かで手打ちになるのが自然の流れなのだがそんな事には全然ならない。
何故なのか?
物語が続かないからである。
そんなわけでさしたる理由もなくガンガン闘争するよ。
まあ作中暗躍する吸血鬼や狼男にはそれなりの野望はある。
お日様にあったっても滅しない肉体が欲しいとか混血種の血清飲んで俺ツエーを証明したいとかである。
けれど不死身ではなくあっさりと滅せられる。
何と言う諸行無常。
前回登場した人類はまるで忘却され登場もしない。
っていうか存在も匂わせない。
先祖返りのように吸血鬼VS狼男の闘争が繰り広げられる。
しかい、しかしそんな細かいことはどうでもいいのである。
吸血鬼に狼男。そしてハイブリッド。闇の眷属の闘争。
そんなワードだけで(*´Д`)ハァハァものなのである。
とどのつまり本作は孤高の吸血鬼、最強の女処刑人セリーンたん=ケイト・ベッキンセイルをどれだけにスタリッシュに魅力的に見せるかが全ての映画なのだ。
そして本作のセリーンたん=ケイト・ベッキンセイルは年を食ったものの相変わらずの別嬪さんであり、ちゃんと本シリーズの最低ノルマはこなしている。
しかし断言しよう!
もう充分!
色んな意味で!
いつでも終われるし、いつまででも続けられるこの作品…。
個人的には満足したけど、もうそろそろ完全に完結して欲しい。
しかし続きが製作されたら見ちゃうんだろうな…。
ぎゃふん!!!