最新作「X-MEN アポカリプス」を見たのだが、実はこのシリーズ、ほかの作品は何一つ見ていない。なのになぜ見たのかと言うと、たまたま映画の予告編を見た際に、古代エジプトから物語が始まるということを知ってしまったからである。
ここで告白するが、俺はエジプト絡みの話が好き。その昔「アヌビスの門」と言うスチームパンク小説(内容にエジプトが深くかかわっていた)を読んで以来、盲目的に好きなのだ。内容はともあれ舞台にエジプトを使うのならば、内容はどうであれ見ねばなるまい!と、吉村作治先生的義務感でとにかく見たくなってしまったのである。
殆ど病気である。
…あと丁度アーパー系のあほな映画を見たい気分だったので見た。
故に期待はしていなかったのだがこれが意外と楽しめた。
期待値のハードル(エジプトモノを見るときは最初から覚悟完了しているので)が低かったこともあったのだが、本当に面白かった。で、これは過去作も見ねばと思い立ってしまい第1作目から見ることにした。そこで、ここに感想を記す。
俺の中のX-MENの知識は、非常に薄っぺらい。
その昔、カプコンから出てた格ゲーの知識(キャラの名前と特殊能力、簡単な生い立ち)くらいしかなく、ほぼ0の状態に近いとこから映画を見た。しかし十分楽しめた。第1作って2000年の製作なんですね。16年前…。その割にあまり違和感なく見えた。結構お金を賭けた大作だったと思われる。多分。
ウルヴァリンが主人公っぽい立ち位置なのかな?
もみあげMAXのベアークロウ持ち。無意識に狂気を繰り出す…。迂闊に声を掛けるのもヤバい男である。怖い。初期ウォーズマン並みに怖い。
このデンジャラスな野生児の失われた記憶の謎とプロフェッサーX率いるX-MENとマグニート率いる悪のミュータント軍団の抗争を軸に物語は描かれている。…基本、ただそれだけの話。
…ウルヴァリンの件は個人的にはさほど面白くなかった。異能に悩む少女と異能のおっさんの(しかも、もみあげMAX!)心の交流と言うテンプレ気味の話。それに引き換え、おじじたちの話は面白かった。まあこっちもテンプレ気味の話なんだけど、おじじたちが魅力的過ぎた。光ってます。役的にも、物理的にも。特にプロフェッサーX。カッケーぜ。
基本対立してる二人なんだけど、結構マグニートはプロフェッサーに甘えている感じがするし、プロフェッサーXもマグニートに甘い。何つ~か仲良しな感じなんだよね。おじじたち。基本この二人、考え方も方法論も違うけど、ミュータントのため、と言う同じベクトル上に立っている。片や人間との共存を、片や人間を滅ぼしてミュータントの王国をと言った感じで相いれない中のはずなのだが、とにかく仲がいい感じに見えてしまう。何かおじじが凄い能力(片や最強のテレパス。片や最強の磁力の力を持つ)を使っていても何か強大な力の印象よりも、おじじたち、ガンバってるねー的な、孫のために頑張りますばい的な感じに見えちゃうからかもしれん。
しかしこれが俺にはつぼっだった。おじじ萌えである。もっとジジイやババアのミュータントが沢山出てきた方が面白いんじゃないかなーと思ってしまうぐらいぐっと来た。いや他の若いミュターント達の対決も面白かったけどね。
後見ていて何だかモヤモヤしてたんだけど、見ている最中にこのお話、ずっと何かに似ているとずーと思っていたのだが、これって山田風太郎の忍法帖シリーズとほぼ同じということに見終わってから気が付いた。
忍者がミュータントになっただけ…。
そりゃー面白いよね。なるほど面白いわけだ。
…しかし山田風太郎凄いな。発想がX-MENより跳んでる気がする。
…が、
ただそうすると忍法帖シリーズと一緒でこの後、このシリーズも基本同じような話が続くんだろうなと気づいてしまった。
まあ多少のバージョン違いはあると思うが…。
あと4作もある…。ぎゃふん。
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そう、この作品は山田風太郎、菊池秀行と連なる超人バトル作品なのだ!…エロは無いけどねって、残念!…かどうかは各々の趣味による。俺的には…内緒にしとく。