真空断無弾

日々の色々な事柄の忘備録的感想。戯言。

荒野に鳴り響くジョン・ジョヴィの歌声。「ヤングガン2」

 

1990年の映画。久しぶりに観返した話。

無名のアウトローたちが名声を得るまでの前作に対し、本作は名声を得たアウトローたちが転がるように破滅に爆走していきます。滅びの美学とか判官びいきとかもう癖の極致のような作品です。機転が効こうが、才覚があろうが、腕が立とうが関係なく、真綿で首を絞められるようにどんどんドツボにはまっていきます。追い詰められていくエミリオ・エステベス扮するところのビリー・ザ・キッドの糞餓鬼ぶりがもう最高で、状況は悲惨極まりないのに生き生きしているビリーとその仲間の矜持が最大の見どころですね。物語のラストと同時に流れるジョン・ボン・ジョヴィの「デイズオブグローリー」も無駄に熱くて非常にいいです。西部開拓時代から近代に移り変わる時の流れに消えてゆく西部のガンマンたちの哀愁はベタながら最高でした。

鑑賞時間106分。