2013年の映画。相変わらず綺麗な背景と色彩。
粗筋と感想
ざっくりとした粗筋は思春期の未熟な高校生の少年と心に傷を持つ高校教師の女性との交流と触れ合いを描いている…ような気がしました。これが下世話なドラマとかだったら、その年の差をフューチャーした俗な話になるのでしょうが、そこはエバーグリーンな童貞臭漂う新海誠節で人の弱さ脆さ儚さをフューチャーした話をこれでもかと展開していくわけですよ。絶妙な塩梅でプラトニックかつ青い展開で話を盛り上げていくのですが、ちょっと新海節の濃度が濃い感じです。作中に登場するワードも靴職人、万葉集、短歌、雨の新宿御苑。…もうね、濃度の濃い新海節全開です。
最後に…。
率直な感想は面白かったです。青臭い話が好きなので問題なく見れました。しかし、面白かった…のですが。なんか消化しきれないもやもや感があったのもまた事実。悪くはない。悪くはない、よくまとまった美しい話ではあるのですが、世の中そんなに弱い人間ばかりかいって突っ込みたくなる話でもあります。でも良いんです。なんといっても短くまとまっているのがとっても良いです。そこは間違いはありません。また最終的に再び人生を歩みだすための機会だったという話の締め方は、そこに至る話の作り方や誘導に、非常に掌で転がされた感はありますが前向きに終わるいい話であったなと思いました。
鑑賞時間46分。