真空断無弾

日々の色々な事柄の忘備録的感想。戯言。

もう8年も前の映画なのかと戦慄した。「マッドマックス 怒りのデスロード」

 

2015年の映画。月日が経つのが早すぎて怖い。

たあいのない感想

 

久しぶりに見返したので感じたことを一つ。

みんな大好きイーモタン・ジョー様がスケスケのセクシーアーマー(魅力+100ぐらい)を装着するときに思ったのだが、あれ、背中がかゆくなったら地獄だよなぁ、と。どう見ても通気性なさそうだし、汗ばみまくりではないのか。何より痒くても掻けなさそうなその材質。部下に命じても無理っぽいし、脱がないと搔けなさそう。だから予防でベビーパウダー的なもの塗しているのだろうけど…地獄だよなぁ。とか思っただけの話です。梅雨時ゆえに変な妄想してしまったのだか、あの世界は乾燥してるから大丈夫なのか…て、乾燥しててもなんか痒くなりそうな肌質だったように感じたのだが…。

そんなリスクを推してでも威厳を保つためにセクシーアーマーに身を包むイモータン・ジョー様。流石です。ファッションの基本は我慢とか聞くしな。頑張って欲しいものです。

 

 

 

 

今度こそイモータン・ジョー様が上手くやるのではと思って毎回見るのだが…。まあ、いつも同じ結末なんですけどね。しかし、その結末も嫌いではないと毎回思う次第であります。

 

鑑賞時間120分。

通算第17作目…。「ゴジラVSビオランテ」

 

1989年の映画。平成ゴジラシリーズ、VSシリーズの第一弾にして通算17作目。

粗筋と感想

ざっくりした粗筋は、人とバラとゴジラ細胞から生まれたキメラ怪獣ビオランテゴジラの対決を軸にゴジラ細胞から作られた抗核エネルギーバクテリアの争奪戦を描いています。今回の目玉はG細胞から作られた核物質を食べる抗核エネルギーバクテリアでしょう。核兵器を完全補完する存在として争奪戦が繰り広げられるのですが、ともすればゴジラよりもそっちの話の方がメインになってしまい、話としてはとっ散らかってしまった気がします。正直な話、ビオランテに魅力をさほど感じないのでより話が散漫になってしまった印象が強いです。超能力研究機関と超能力少女とか、陸上自衛隊最強兵器SUPERXとかの自衛隊のビックリドッキリメカのオンパレードとか個々の面白さはあるものの、二段階変身するビオランテの造形に全く魅力を感じなかったのが個人的には致命的でした。むしろ怪獣の対決よりも最終的に三田村邦彦と外人ヒットマンとの格闘戦が脳裏にこびりつく展開は一体俺は何を見てんだという気になってしまいました。いや、ある意味、面白かったけど。一体誰得な話だったのだろう…。

鑑賞時間105分。

狼男アメリカンの続編だけど、全く続きものではない。「ファングルフ〜狼男アメリカンinパリ〜」

 

1997年の映画。wikiで調べたらタイトルが「ファングルフ/月と心臓」に変わっている。なんかよく分からんがそんなに狼男アメリカンの系譜から抹消させたいのだろうか。いいや、そうはさせん。当方、忘れないように喧伝していく所存です。

粗筋と感想

ざっくりとした粗筋は、パリに旅行に来ていたヤンキー3人組が深夜のエッフェル塔で身投げを試みる一人の女性を救ったのですが、その女性は訳ありな問題を抱えていて…みたいな話です。

冒頭にも書きましたが一応「狼男アメリカン」の続編ということになっていますが基本的に引き継いでいるのはタイトルだけです。狼男というアイディアと少しなぞった筋立てを拝借した全く別の作品です。

この映画の一番良いところは主人公を含むヤンキー3人組がアホなところです。特に主人公は頭の固いただのアホではなく、ヒロインの悩みのために奔走しドツボにはまりつつも投げ出さずやり遂げる一本筋の通ったアホなんですね。その友も気のいい奴やら、いきっているけど面倒見のいい奴やらで、愛すべきアホしか出てこないんです。見返りに対して奉仕の割合が尋常じゃない気もするのですがそんなこと気にしてはいけません。狼男化したり、死んだり、文字通り十字架を背負ってパーティー会場を逃げ出す羽目になったりしますがヒロインはこの作品で唯一の有名どころ、ジュリー・デルピーなのです。気にしてはいけません。命を懸けて奉仕するべきでしょう…。

個人的には本当に好きな作品なのですが現在ソフトはDVDでしか出ていません。ポップで軽くていい感じの作品だと思うんですがね。タイトルの狼男アメリカンin○○の○○の都市名を変えれば無限に続編作れると思うし。誰か更なる続編を作らないかな、と、かれこれ20年くらい思っているのですが…なかなか夢は叶いませんなぁ。せめてBlu-ray化を望みます。

鑑賞時間105分。

はっきり言ってホラー。「きみと、波にのれたなら」

 

2019年の映画。

湯浅正明監督作品でなかったならば、間違いなく手を出さなかったでしょう。

粗筋と感想

リア充カップルの水難事故から死に別れてのゴースト展開という、超絶ファンタジーの王道ラブストリーです。しかし、それは表向きの話です。その裏側は角度を変えた視点で描いた、まごうことなきホラーであり呪いの話しであると私は感じました。

歌うことによって死んだ恋人が見えるようになるのは間違いなく呪詛。もしくは呪文でしょう。生者も死者も過去の呪縛に囚われ呪われる話であり、そこからの脱却と解放の話が本作の軸になります。

正直な話、物語冒頭のリア充カップルのバカップル展開に絶えれるかどうかが問題であり、中盤以降のホラー展開が全ての話であると思います。特に中盤以降のヒロインが端から見ると悲嘆にくれて壊れた人に見える展開が超絶怖くて可笑しかったです。

正直観る前はどうなることかと思ったのですが、ジャンル映画のパッケージにきっちり自分の色とやりたいことをぶち込んでくるあたりは流石の手腕だなと感じました。

鑑賞時間96分。

今度の敵はソ連。「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」

 

2008年の映画。あの倉庫はエリア51にあったのか…。

はじめに

実は初視聴だったりします。公開当時は機会もなく見る気もなかったことを思い出します。そもそも前作のタイトルの枕詞に「最後の」とついていたので個人的に「これはこれで完結」と決めてその後は蛇足と割り切って興味の対象から排除して今日まで来ました。そう思っていたんのですがさらに続編が公開されるということで重い腰を上げてみることにした次第であります。

粗筋と感想

ざっくりとした粗筋は、ジョーンズ博士がソ連軍を敵に回してアメリカから南米を股に掛けて謎のミイラ、クリスタル・スカルの争奪戦とその謎に迫ります。

結論から言いますと、単純に面白かったです。内容については鉛の冷蔵庫に隠れたところであんなに派手に吹っ飛ばされたら放射能以前の問題で核爆発からは生き延びれないだろとか突っ込み始めるときりがないので野暮なことは言いません。…そうすると正直他に特に言いたいことがなくなってしまうのですが、あえて言うのならば今回の敵役のことでしょうかね。ソ連軍の大佐にしてKGBエージェントという役でケイト・ブランシェットが出演しており、彼女が今回の最大の敵役であり目玉だと思います。自称超能力者のレイピア使いというかなり立ってるキャラで「相手の目を見ればその思考を読むことができる」と作中で豪語する割にはインディ―たちに出し抜かれまくるという可愛い人です。人の目を見て話すのがいかに大切なことということを教えてくれる愛すべきキャラでしょう。

最後に

前作までの縦軸に常に神の奇跡的なものが題材としてあったのですが、本作は明らかに神ではなく異星人の力が題材になっています。最初これに若干の違和感と座りの悪さを感じていたのですが、よくよく考えるとこれは、神の力=異星人の行き過ぎた科学ということであり、つまるところ発達した化学は魔法のように感じるという話であり、これまで横並びに見せてきた神の奇跡は結局のところ奇跡などではなく、畏怖すべき対象ではあるが崇め奉るものではないと言う、神なんてそんな大したもんではないべ宣言のようにもとらえれて、個人的には痛快に感じました。

さて、そんなこんなで次は何が軸になっているのでしょうか。いまから非常に楽しみです。

鑑賞時間122分。

相変わらず背景映像は美しい。「言の葉の庭」

 

2013年の映画。相変わらず綺麗な背景と色彩。

 

粗筋と感想

ざっくりとした粗筋は思春期の未熟な高校生の少年と心に傷を持つ高校教師の女性との交流と触れ合いを描いている…ような気がしました。これが下世話なドラマとかだったら、その年の差をフューチャーした俗な話になるのでしょうが、そこはエバーグリーンな童貞臭漂う新海誠節で人の弱さ脆さ儚さをフューチャーした話をこれでもかと展開していくわけですよ。絶妙な塩梅でプラトニックかつ青い展開で話を盛り上げていくのですが、ちょっと新海節の濃度が濃い感じです。作中に登場するワードも靴職人、万葉集、短歌、雨の新宿御苑。…もうね、濃度の濃い新海節全開です。

最後に…。

率直な感想は面白かったです。青臭い話が好きなので問題なく見れました。しかし、面白かった…のですが。なんか消化しきれないもやもや感があったのもまた事実。悪くはない。悪くはない、よくまとまった美しい話ではあるのですが、世の中そんなに弱い人間ばかりかいって突っ込みたくなる話でもあります。でも良いんです。なんといっても短くまとまっているのがとっても良いです。そこは間違いはありません。また最終的に再び人生を歩みだすための機会だったという話の締め方は、そこに至る話の作り方や誘導に、非常に掌で転がされた感はありますが前向きに終わるいい話であったなと思いました。

 

鑑賞時間46分。

ウルトラみがあるゴジラ。「メカゴジラの逆襲」

 

1975年の映画。なんか円谷っぽい話じゃない?

最後の昭和ゴジラ

昭和ゴジラシリーズの終止符を打った作品らしいです。興行的にあかんかったらしいのですが個人的には「キングコング対ゴジラ」を観た後なので凄く面白く感じてしまいました。冒頭に円谷っぽいと書きましたが、そもそも東宝作品で、その本丸たる「ゴジラ」の特殊技術が圓谷英二御大なので、その系譜を継ぐ作品にそれを感じるのは当たり前と言えば当たり前の話なのですが、ウルトラみを非常に感じました。あと、なんといっても本作の目玉はメカゴジラでしょう。かく言う私も「メカゴジラ」という言葉の響きに心ときめかしました。メカゴジラは公開当時の子供にも人気だったらしく物販的には相当人気が高かったそうです。ただそれが映画の観客動員数に結びつかなかったよう。しかし、メカとゴジラがくっついただけでワクワクする語感の響きになるのはなぜなのでしょうか。当方もそれは理解できるしおっさんになった今でも「メカゴジラ」の響きは心ときめきます。なぜだかはよくわかりませんが、その後「メカ」を枕につけるフォロワー的な作品が散見されるところを見ると結構大多数の人が似たような趣向を持っているのは確認できるのですが。

ざっくりとした粗筋

ざっくりした粗筋は、地球征服を企むブラックホール第3星人が地球征服に邪魔なゴジラ抹殺を目論み自衛隊や怪獣、さらにはメカゴジラを操りゴジラに迫るといった話で、そこに学会を追放された異端の博士やその娘のサイボーグと海洋生物学者とのロマンスとか盛りだくさんの内容です。書いててなんだそれって感じですがそんな話です。荒唐無稽ながらドラマパートはやたらとしっかり作ってある印象で、そのあたりにウルトラみを感じるのかもしれません。

個人的に感じる違和感

ゴジラで一番気になるのはやはり着ぐるみ感ですね。質感と重量感に異様に違和感を感じてしまうのです。仕方がないこととはいえこれが個人的には一番ノイズになる感じです。一言で言えば「軽さ」を感じるのです。特に怪獣たちが格闘戦になり、くんずほぐれつして宙を舞う際に「絶対に軽いでしょ」というふわっと感、違和感が拭えないのです。正直ウルトラマンやほかの特撮物にはそこまでの軽さや着ぐるみ感に対する違和感は感じないのにどうしてなんでしょうか。ひょっとするとゴジラのリアリティラインがウルトラマンやほかの特撮物よりも高いところに設定されているような気がするのですが、それが原因かも知れません。まあ、真の強者ならばそう言った雑味を脳内補正できるのかもしれないのですが…。今のところ一兵卒の私には無理っぽいです。

 

鑑賞時間83分。

高島忠夫が若い!「キングコング対ゴジラ」

 

1962年の映画。なんといっても高島忠夫が若い!

私とゴジラ、もしくはゴジラと私

ゴジラ映画をほとんど観たことがありません。過去に観たことがあるのは「ゴジラモスラ」、「シン・ゴジラ」の2作のみ。幼少期に観たのと、おっさんになってから観た2作品だけです。正直特撮物、ひいてはゴジラという物にさほど興味もなく今日まで来たのですが、世界に名だたる数少ない日本製コンテンツの一つだし、一度ちゃんと観ておくかと思っていたのですが、なにぶん作品数が多すぎて手の付けどころがよう分からんかったわけです。で、つい先日TVで6作放映する情報を聞きつけたので、そこらへんからとかっかってみるかと思ったのですが、一番最初に手を付けた本作が一番ヤベェやつだったという話です。

感想

「何とも牧歌的な話だな」というのが率直な感想です。ゴジラキングコングが軸なのは間違いありませんが、それとは別にもう一つの軸としてTVの視聴率争いという、いかにも時代を感じさせる題材が軸になっています。まあキングコングも元々は見世物のために捕獲された件が原点にあるので、そこに話をかぶせているんでしょうね。いい意味でファニー、悪い意味でチープな造形やら、ユーモラスな怪獣の動きは正直好みではありませんが、これは完全に子供向けにシフトした映画と割り切って観ればアリなのかもしれません。しかしこれが私には辛かった。確かによく言えば子供向きなのだが、悪く言えば子供騙し…という感想がおっさんの俺には否めません。あえて語れ、と言うならば、ゴジラの出てこないドラマパートのクオリティだけはやたらと高く、とにかく高島忠夫が若かった!と言いたいことはそれくらいです。

鑑賞時間97分。

最後の聖戦とか言っときながら続編がある。「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」

 

1989年の映画。今度の敵はまたナチスドイツ!

感想

この映画の最大のポイントはキャスティングでしょう。ジョーンズ・シニアにショーン・コネリーを配役したところで大勝利確定でしたね。とにかくショーン・コネリーが魅力的なんですよ。聖杯に偏執しているくせにやたら洒脱な親父を演じるわけですが、ハリソン・フォードとの父子の掛け合いが最高なんです。特に息子に対してあけすけな感じがいいですね。ヒロインの正体をなぜ知っていたのか息子に問われての返しが「寝言で言ってたから」というのは一つの答えで多くを知らせる洒落た返しですねぇ。しかもアドリブだそうです。それでこの返し。これだけでもショーン・コネリーを配した意味が十二分にありますね。

あと個人的に度肝を抜かれたのは十字軍の生き残りの件です。もともと摩訶不思議ありの世界観でしたが、ついに常識を突き破る展開になったのは痛快でした。ヤハウェ、シヴァときてのキリスト。神様たちが並び立つ世界観も相変わらずいいのですが親子が一組いるから実質二世帯しか登場してないんだよなぁ。正直、違う神様がよかったと思ってしまったのが率直な感想です。

鑑賞時間127分。

一寸の虫にも五分の魂。「機動戦士ガンダム0080ポケットの中の戦争」

 

1989年のOVA

少年の視点から描いた箱庭の戦争の話です。ざっくり言って、滅びの美学とか判官びいきとかの話のような気がします。まあ好きな人が多いタイプの話でしょうね。第2次世界大戦の日本軍のような、人なし物なし勝機なしの話です。絶対的に不利な状況下で新米の若造パイロットが壊れたザク改で知恵を絞り決死の覚悟でガンダムNT-1に挑戦する。どこの木枯し紋次郎だと突込みたくなりますし、ともすればなんという残酷な話なのかと言いたくなります。でも無茶、無謀は物語の花であり原動力ですし、寓話としてはそれもよいでしょう。最終的には非常にビターではあるが、そこしかない落としどころ落ち着きます。なんか色々ドンマイだし悲惨だけど…正直それでも切ない、いい話だなぁと思いましたよ。しかしお茶を濁すようですが、この話裏返すとバーニィ―どうのこうのよりもクリスのパイロットとしての腕前が絶望的だったのではという疑問が頭をよぎるのも否めません。

最後に言いたいのはこの作品、内容云々よりも心躍るのはガンダム初のOVAオリジナルビデオアニメーションという言葉の響きですよね。ほぼ世代の私としては当時のおもちゃ屋のポスターやらフライヤーやらに心ときめいたことを思い出します。懐かしい。…まあ実際に観たのは大人になってからでしたがね。

鑑賞時間163分。

ヒロインはスピルバーグの嫁。「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」

 

1984年の映画。今度は宝玉を巡って邪教団とインドで対決!

そんなわけでインディ・ジョーンズシリーズの第2弾です。どこでもトラブルを巻き起こす問題児インディーさんが流れ流され香港からインドに流れてトラブルを背負いこむ話です。

「細かいことはいいんだよ」と次から次へと物語が展開していくのが本シリーズの売りだと思うのですが、本作は若干そこら辺の展開が遅いように感じられます。前作の辻褄さえ合え何でもありな展開で無理やり次の話に突入していくドライブ感が足りない感じです。とはいえ見どころがないわけでもなく、シリーズ屈指の特撮場面であるトロッコの追跡パートは今見ても素晴らしい出来だと思います。ほぼミニチュアで撮影されたそうなのですが普通に気にせずに見ていると全く気付かないでき。一部のストップモーションの映像ではフィル・ティペットも参加しているとのことで見ごたえがあります。ただ、そこの出来がいいだけに、余計にその前後のパートが冗長な感じがしてしまうのも否めません。個人的には突っ込みを恐れずなりふり構わない疾走感がもっと欲しかったというのが正直な感想です。具体的に言うならば敵潜水艦にしがみついて敵基地に潜入するぐらいの馬鹿さ加減が欲しかった。

鑑賞時間118分。

高性能なポンコツ。「インディ・ジョーンズ レイダース 失われたアーク《聖櫃》」

 

1986年の映画。新作が公開されるという事なので久しぶりに見返して観た話です。

ハリソン・フォードがとにかく若い!でもこの頃のハリソン・フォードのイメージが頭の中にデフォルトで常にあるんですよ。だから最近のお年を召したハリソン・フォードのビジュアルに思わず面食らう時があります。つくづく、すげぇ爺さんになったなぁ。まあ、37年前の作品なので当たり前ですが。

基本、冷静沈着でもなく、何も考えていない出たとこ勝負の運頼みトレジャーハンター、インディアナ・ジョーンズの冒険譚の第一弾です。本作ではナチスドイツと聖櫃の争奪戦を繰り広げます。

本作の最大の魅力は何といっても主人公のインディ・ジョーンズその人となりでしょう。基本インディはなんも考えていません。なんでも万事、出たとこ勝負の運頼みです。プリンストン大学で教鞭をとるほどの人間ですので知識や教養は非常に豊かなはずですが根本的に非常に残念な人なのです。高スペック人間にもかかわらず突っ込み所しかないポンコツ。そんなしくじり続けるインディの迂闊さが非常にじれったく愛おしい作品でもあります。

 

鑑賞時間115分。

シーブックとバーニィは同じ声なんだね。「機動戦士ガンダムF91」

 

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1991年の映画。

今まで1回も通して観たことが無かったのですが今回初めて完走しました。完全にドンピシャの世代の映画なのですが当時、全くアニメに興味がなくて完全スルーだったことを思い出します。見終えた率直な感想は「邦軍が相変わらず腐ってんな」であり「鉄仮面が不憫…」でした。

ファーストの時からすでに腐敗していた地球連邦。あれから40年たっても相変わらずの腐敗っぷりでどんな支持者や支援者が支えてる長期腐敗組織なんだという感じです。まあここに至るまでに出てくる対抗組織もやべぇ思想の組織ばっかだったのでよりベターな方を選び続けた結果なのでしょうが相変わらずの衆愚ぶりです。そして今回の対抗馬はコスモバビロニアです。なんか安直な先祖返りなエリート貴族主義を建前に増えすぎた人類の10分の9削減を目論む過激なやべぇ組織でした。

本作のナンバー1のアイドルは間違いなくそんな過激なコスモバビロニアの筆頭、鉄仮面ことカロッゾ・ロナでしょう。義理の父に無理難題を押し付けられ、嫁は寝取られた挙句逃げられ、娘には蔑まれるという三重苦。絶望のトリプルプレーを食らった挙句、正気を保つために自らのエゴを強化した悲しき強化人間です。特技は生身で宇宙空間にダイブしても平気!という正直歴代仮面のキャラの中でも突出したタレントではないでしょうか。個人的に主義主張はともかく、なんか色々頑張って欲しい、と素直に思えたいいキャラでした。本作の完全に推しキャラです。ヘッドバッド強そう!

もともとTV用の企画だったのにガンダム10周年だからとTVシリーズ1クール分の構想を映画化したものが本作の様です。そのため場面転換やエピソードの展開に違和感を感じることがあるのも否めません。非常に丁寧な序盤、民間人が戦争に巻き込まれていく地獄絵図などはガンダムシリーズの中でも屈指のドラマ描写であると感じましたが、中盤から後半の物語の飛ばし方や急な場面転換などは正直、唐突で雑に感じるのも否めませんでした。出来うるならば、やはり2クールのTVアニメで見たかったというのが正直な感想です。

 

鑑賞時間115分。

バレバレのハニートラップは果たしてトラップ足りえるのか。「レッド・スパロー」

 

2018年の映画。

どうも。ジェニファー・ローレンスに全く魅力を感じない人間です。いくらスタイルよかろうがエロかろうが俺の中ではX-MENのミスティークだもんな。あれに魅力は感じないなー。青いしなー。そんな彼女がレッドスパローと綽名されるセクシーな女スパイを演じている本作ですが、舞台がロシアなのに全編英語劇というアメリカ映画にありがちな雰囲気ぶち壊し系の凄まじい作品です。特にロシアパートの全編英語会話劇は引きます。そこらへんの違和感が許せるか許せないかが本作を楽しめるかどうかのような気がします。ちなみに私は途中から心を無にして楽しみました。映画自体は国家の体制に翻弄される個人の地獄を描いた作品でした。ちなみに青くないジェニファー・ローレンスはXーMEN並みに攻撃本能が高く戦闘能力高めで容姿端麗なキャラでしたが、やっぱりあんまり魅力は感じなかったなー。しかしそんな見え見えな女スパイってありなんでしょうか…。作中でもバレバレだし。問題しかない感じでした。まあ、面白かったけども。

鑑賞時間140分。

肉体なんて飾りに過ぎんのですよとはならない。「攻殻機動隊 新劇場版」

 

2015年の映画。先に「ARISE」を観ていたので観ておこうかなと思ってしまった次第です。

ざっくりしたあらすじは9課創設の前日譚で首相暗殺事件を軸に草薙素子の出生とファイアスターターの謎が明かされる話ですが、そんなことはどうでも良くて今回一番興味を引いたのは第3世界というワードでした。

第3世界
個人がヒトとしてでもなくサイボーグとしてでもなく、人格をデータのみの存在に変換して生きていく世界のこと。オカルト話の一種としてサイボーグの間でささやかれている。

こういう事らしいのですが、電脳に生きるのならそれって必然的にそっちの方が自然じゃないと思ったのです。肉体(義体)からの解放=電脳の海への船出的な感じになるのが自然かなと思ったんですよ。故にゴースト=自己意識というの事なのかなと。…と思っていたのだがフィジカルの消失というのは結構でかい問題なのか。…て、確かにフィジカルの消失はでかい問題かもしれない。自分を顧みてみればこの配信やらダウンロードやら電子書籍のご時世にアナログに生きているものな。すげぇ生きにくいけど性分だしな。しかし朽ちそうな肉体、もとい義体で現実を生きるのと人格のみでデータの海を生きていくという案件は天秤にかければ結構いい勝負しそうな案件ではないかとも思うんですがね。ていうかそっちの方がサイバーパンクぽいけど。

鑑賞時間99分。